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佐藤 忍 院長

SHINOBU SATOU

温熱療法(ハイパーサーミア)とがん治療の併用で相乗効果をねらう。目標をもって最後まで希望をあきらめない

杏林大学医学部を卒業した後、東京女子医科大学第二外科に入局して研鑽を積む。その後、群馬大学大学院医科学研究科で免疫の博士号を取得し、父が開院した『横浜サトウクリニック』を継いで院長を務める。医療法人社団自然会理事長。著書に『免疫監視療法』がある。

佐藤 忍 院長

佐藤 忍 院長

横浜サトウクリニック

横浜市中区/山下町/日本大通り駅

  • ●腫瘍内科

父のように免疫分野を追究して『横浜サトウクリニック』を継ぐ

佐藤 忍 院長

私の父は免疫療法の分野に携わっていました。自腹を切って自宅を改造してがんの研究所にするくらい一生懸命に研究や臨床に携わっている父を見ていたので、「大きくなったら医者になって、もっと父の手助けをしたい」と、父の想いを受け継いで、その苦労を結実させたいと思っていました。大学卒業後は外科医として勤務しながら、免疫の博士号を取得して免疫分野を追究していこうとがんばっていました。ところが、突然父が病気で倒れてしまい、父の開院した『横浜サトウクリニック』を継ぐことになったのです。それから、現在に至るまで、患者さんのお話を充分に聴き、丁寧にお答えする。診察にたっぷりと時間をかけ、納得していただける治療に努めています。さまざまな症例を診てきて、みなさんに伝えたいことは、「がんと診断されてもあきらめる必要はないこと」です。最後まで希望が持てる治療を選択肢として知っていただきたいと思っています。

三大療法以外にも「免疫療法」や「温熱療法」を

佐藤 忍 院長

当クリニックで行っているがんの治療法は「免疫療法」と「温熱療法」です。患者さんの免疫力を高めることで、体内にできたがん細胞を死滅させる治療法です。がん治療というと手術、放射線、抗がん剤といった三大療法をイメージするかと思いますが、それらの治療にも得手不得手があります。外科手術をしても再発や転移があってうまくいかなければ、次は放射線や抗がん剤を使用することになります。しかし、放射線は限られた場所や量しかあてられないし、抗がん剤も全身に効くけれども限界はあるのです。そして「抗がん剤が効かないから好きなことをしなさい」と言われてしまう人は結構いて、そうした人たちの中で身動きができないような余命数週間という人もいる一方で、普通に食事をとって生活できている人たちもたくさんいます。三大療法ができなくなってあきらめるように告げられても、何とかしたいという人たちへ向けて免疫療法や温熱療法を行い、希望をもって、高確率ではないけれどがんを縮小させたり、がんの進行を抑え、共存をめざして負担がなく、つらくない治療をしていくことが当クリニックの特徴です。1985年に父が開業して以来ずっとそういう患者さんをたくさん診てきて、実際に社会復帰して何十年も元気な人たちもいらっしゃいます。

温熱療法(ハイパーサーミア)について

佐藤 忍 院長

当クリニックでは免疫療法の補助として「温熱療法」(ハイパーサーミア)を行っています。どのような治療かというと、電磁波を利用して体の奥から熱を発生させるもので、がん腫は熱に弱いという性質を利用して腫瘍を縮小させる仕組みです。腫瘍の温度が42度から42.5度になるとがん細胞が死滅するといわれていますが、お風呂や赤外線で外から温めたものでは体内に熱が入っていきません。がんは体の奥にできるものが多いので、そこへ効率よく熱を伝えるためには中から熱が発生する仕組みが必要なのです。そのため、病巣部を中心に体表から対の電極板ではさみ、ラジオ波によって発熱を起こすことで局所深部の加温をしていきます。正常な組織の血管は、熱くなると自立神経によって血管が広がり血流を盛んにして、体表面から汗をかくことで熱を逃がしているので、正常な組織は熱が上がりません。しかし、腫瘍の血管は正常な組織と異なり、暑くなってもコントロールが効かず、血流量は一定で熱がこもりやすくなるので、温度が上昇するため腫瘍を縮小できるというわけです。
ちなみに、温熱療法は一部保険適応となっています。この療法のメリットは温熱を加えることで免疫を活性化し、免疫を上げる補助にもなります。また「抗がん剤治療」や「放射線治療」と併用すると相乗効果があることです。そのため、他の病院で抗がん剤や放射線を受けながら、当クリニックで温熱療法を受けている患者さんも多数いらっしゃいます。やはり体力的な負担も小さく、つらい思いをせずに受けられることが大きいのではないでしょうか。

患者さんのお話を充分聴いて納得されるまで丁寧にお答えする

当クリニックの初診では相談時間を1時間~2時間とって、「どのような診療をしているのか」「信頼できるのか」を判断していただいきたいと思っています。患者さんが気軽に話ができるような雰囲気を心がけ、よく話をお伺いすることからはじまり、患者さんが現在の自分の状態と治療内容をどのくらい理解しているのかを確認しています。特に「何を望んでいるのか?」を聞くことが重要だと考え、まずは患者さん自身に状況を理解していただき、どのようなことを期待できるのか?資料を見ながらわかりやすく、説明していきます。
その際には必ずご家族を同伴して診察室へ一緒に入っていただき、同じ情報を共有してもらうようにしています。というのも、患者さんにいろいろな話をしたとしても特に具合が悪い人や高齢者であると、ご家族にうまく伝えられずに情報伝達の食い違いが起こる恐れがあるからです。また同伴するご家族も毎回変わると最初からお話ししなければならないので、必ず同じ同伴者に来院していただいています。私たちのようなクリニックだからこそしっかりと話して患者さんに理解していただき、治療をしていくことが重要だと考えています。

これから受診される患者さんへ

『横浜サトウクリニック』は横浜、山下公園のすぐそばにある免疫療法と温熱療法を専門とする完全予約制のクリニックです。全国各地からがんと闘う患者さんが訪れ、他の病院を受診しながら免疫療法や温熱療法を受けに来院されていたり、セカンドオピニオンを目的にいらっしゃったりします。その際、多くの患者さんは他医療機関を受診しているので検査を受けていることが多く、他院で検査した結果のコピーを持参していただければ十分です。
患者さんが不安に思っていることをお伺いして、一緒に解決策を考えて治療をしていく。そして満足して帰っていただけるように努力しています。何かお困りのことがあったらすぐにご連絡ください。いきなり治療からはじまることはなく、相談からはじまり、お互いの意思の疎通ができてから治療を開始していますのでご安心ください。


※上記記事は2023年3月に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。



佐藤 忍 院長 MEMO

  • 趣味&特技:植木の剪定
  • 好きな音楽・アーティスト:演歌、坂本冬美
  • 好きな映画:ブレイブハート
  • 好きな言葉 座右の銘:一生懸命

佐藤 忍 院長から聞いた
『がん』

なぜ「がん」になるの?気をつけるべきことは?

なぜ人は「がん」になるのでしょう?一説によれば、私たちの身体は、60兆個もの細胞でできていて、そのうち3000〜4000億個の細胞が毎日死んでいき、それとほぼ同じ数の細胞が生まれているといわれています。身体の中では日々新しい細胞が生まれているわけですが、なかには遺伝子異常などの要因によって、異常な細胞が生まれてくることがあります。たとえば、放射線を浴びることによって遺伝子の一部が傷つけられ、異常な細胞が生まれることがあります。これががん細胞です。健康な人でも毎日3000個から5000個のがん細胞が生まれているといわれていますが、誰もががんになるわけではありません。なぜなら私たちの身体の中には変化した遺伝子を監視する仕組みや、傷ついた遺伝子を修復する機能、異常な細胞が増えることを抑え、取り除く機能があるからです。しかし、異常な細胞がこの監視の目をすり抜けてしまうことがあり、異常細胞が増殖して悪性腫瘍(がん)となってしまうわけです。

さて、私たちの日常生活の中で食べ物や化学薬品などががんに関係することをどこかで聞いたことある方も多いでしょう。がんの発生には慢性炎症が絡んでいるといわれています。炎症を起こす原因として感染症、喫煙、アルコール、炭水化物の過剰摂取や高脂肪食(特に飽和脂肪酸を多く含む動物性脂肪)等の高カロリー食、紫外線や放射線の被爆などがあります。炎症を起こすような食べ物を食べ続けると、発がんのスイッチが入ってがんが生まれやすくなります。ですから、炭水化物や動物性脂肪をひかえ、植物性脂肪や魚類の脂肪等に多く含まれる不飽和脂肪酸や食物繊維を積極的に摂取する等の炎症を起こしにくいような食事にすることで、がんになりにくいカラダをつくり、がん予防につながるといえます。

グラフで見る『佐藤 忍 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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